開発ストーリー『ワンステッププルダウン』

全国各地の工場との連携プレー更なる進化を続ける「ワンステッププルダウン」

扉と連動しているため、ワンアクションで昇降させることができる収納「ワンステッププルダウン」は、1999年からという長い歴史を持つ「エレベスイング」がさらに進化して生まれた商品です。「ワンステップ」という大きな変化が起きた2019年の「6型」以降、2022年春には最新バージョン「7型」をリリース。まだまだ続く進化とともに、安定した生産のために団結する各地の生産工場の姿がそこにはありました。
北山 清英 ワンステッププルダウンプロジェクトマネージャー。 ダイドーに勤めて26年目。ワンステッププルダウン等の昇降棚の設計、その他多くの機能商品の設計に携わる。週末は家業である農園仕事に勤しむ。息抜きはドライブ。鮮魚店へ行き様々な種類の魚を見ることを楽しんでいる。魚と言っても刺身となった姿が美味しそうで眺めているのだと、嬉しそうに語る。

片手で扉が開く。海外進出とともに、大きく飛躍した6型。

「ワンステッププルダウン」のはじまりは2000年。2004年リリースの「4型」が登場するまでは扉を手動で開けてから収納部を降ろすスタイルの「エレベスイング」でした。 ある時、別製品で取引をしていたお客様から「ヨーロッパの展示会で御社の製品を出品したい」とのお声をきっかけに、ダイドーは海外のデザイン性に刺激を受け、以降自社の機能商品を海外販売の夢を描き始めます。 長い年月を経て、2017年、遂にドイツで行われた展示会「Interzum」で初の自社出展。2019年の2回目の出展時には、現在最新となる「7型」の設計の基礎ともなった大幅アップデート版「6型」を満を持して出品し、海外から上々の反応を得ることができました。
これまで機能とコストを重視していた機構部でしたが、これらにもデザイン性を持たせ洗練できるように、「6型」から改善を行い「7型」でさらに部品を限りなく削減し、スマートにしました。色も設置場所の内装に応じて変更できるよう素材から考えています。7型は中国への進出に向けて準備中です。国が違えば規格も変わるので、設置のしやすさについても、今後の改善ポイントとなります。(北山) さて、そんな6型と、現在の7型の大きな特徴は「1回の操作で、収納扉も自動で開き、片手で力をかけずに降ろせる」という点。「ワンステップ」の名前の由来でもあります。 「ワンステッププルダウン」は、デッドスペースとなりやすい上部空間を活かした収納です。空間ごと手元まで、片手で軽く、しかも少ない動作でスムーズに移動させることができます。「デッドスペース活用」というコンセプトは初期型から今も変わらず軸としていますが、やはり”ワンアクションで空間ごと手元に移動できるようにした”という点が、この製品の最も大きな特長と言えるでしょう。 住宅向けの収納製品になりますので、アクティブに家事をされる方、家事を工夫する方や効率化を楽しんでおられる方には一度お使いいただけたら嬉しいです。(北山)

ダイドーの総力戦!大阪本社から、東北、宇都宮、静岡へと各工場で連携して作り上げる一品。

自動で扉が開く仕様となった「6型」から、さらに洗練された「7型」。発売に向けて本格的に社内の生産部門も動き出そうとしていた際、加工方法に2つの課題が出てきたのでした。 「7型」を作るにあたって、2つの大きな改善がありました。一つはパーツで使用するピンの加工方法に問題が生じたため、内製できるように切り替えたこと。自社で設備を購入し、ピンの加工が内製化され、ピンの加工から組み立てるまでを全て自分たちで行えるようになったのは大きな改善と言えます。 そして、もう一つは組み立て加工を行う東北工場の生産量を上げ、コストダウンの改善を行ったことです。これまでは設備に組み立てパーツを供給する際、ロスタイムが大きく発生していました。本社の生産技術部は、東北工場の設備用に自動供給装置を開発。現地でドッキングさせる処置を行い無事に稼働するようになりました。これによって生産性はかなりアップしたと思います。(北山) 実は「ワンステッププルダウン」は、ダイドー社内でも珍しく、工場をまたいだ連携で生産されています。 設計は大阪、ピン加工は宇都宮、カシメ加工は東北、最終の組み立ては静岡。 まさにダイドーの総力戦です!
私は各地の工場との連携をまとめる役として今は動いています。こうした総力体制をとることはこの製品ぐらいで、社内においても本当に珍しいことです。 距離があるので、大切にしているのはやっぱりコミュニケーションの面です。コロナ禍でオンライン化が進んだこともあり、今まで電話だったやりとりは、顔を見ながらの会議になりました。これはコミュニケーションを取る上では大変大きな変化で、顔が見えることで雑談も交えることができ、会議が進んでいきます。円滑なコミュニケーションにはやはり雑談も必要なんだなと感じます。もちろん、トラブルが起きればスピード重視で電話。時に、現地に技術担当者を派遣したりもして、全国で連携を取っています。(北山)

もっと大きく、もっと軽く、もっと安全に。飽くなき可能性の追求。

「ワンステッププルダウン」をはじめとしたダイドーの収納商品の次なる課題は、どれだけ大きな空間を「軽く」「簡単に」動かせるかという点だと話す北山。 今後はもっと大きな空間を、軽く、安全に動かしたいですね。 誰もが簡単に上げ下ろしできることが、当社の収納製品の良さであり、現在は家の中だけでなく業務用にも展開しています。例えばコンビニエンスストアのレジ裏など狭いスペースの活用にも活かせます。 また、これまで当社は機構部・収納部のみを供給していましたが、「ワンステッププルダウン」では、ご要望の多いキャビネット・前扉一体での販売も準備していますので、さらに多くのお客様に使っていただけることを期待しています。 車と一緒で、これからも時代に応じて新たな機能や「もっとこうなったら良いな」というニーズは常に出てくるでしょう。 現在は電力を使うことなくバネの反力を利用したスムーズな動きを設計できることが当社の強みですが、ここにとどまるのではなく、例えばセキュリティ面で鍵を付けるなど機能を付加するというように、発想の範囲を狭めることなく、電力やITの力も使って、皆様に頼っていただける製品に改善していけたら良いですね。 今のもので満足してはいけない、日々改善です!(北山) 初期からのモデルも含めると20年を超える「ワンステッププルダウン」ですが、まだまだ進化の余地を感じられます。また、営業活動は日本国内だけでなく、中国市場でも行っており、今後は他の国へと広く世界へ広げていきます。 これからの成長に期待するとともに、変わりなくロングセラーの座を走り抜きたい、そんな自慢の製品です。

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